2011年11月5日土曜日

耐震性


神戸の地震以来、関心が高まっている耐震性能であるが、木造2階建の場合は建築基準法で、壁量計算で簡易に計算することができる。特に厳密な構造計算は必要無い。今回も設計図上は外壁下地に構造用合板(耐震倍率3倍)を使用する。との注記はあるものの構造計算は省略されていた。

耐震性能は、建物が地震による水平力を受けた時に、どこまで耐えられるかで決まる。水平力に対抗する筋交が規定量以上入っているかと、その筋交の配置のバランス良く配置されていて揺れたときに建物がねじれないかどうかという2点で判断する。また、その筋交いの性能を発揮するために地震時に発生する柱の引き抜きに対抗するためのホールダウン金物の量や配置も重要になる。

梁と柱の取り合いや、梁同士の取り合いにはこれでもかというほど金物が入っている。もちろん木造軸組の伝統工法である継ぎ方は行っているのだがそれにプラス補強が入っている。もともと日本は地震国であり、1000年以上前から伝統的に行われている軸組工法であるからそれなりに地震に対しても抵抗力はあるはずなのだが、重い瓦屋根や1階をガレージにするなどバランスの悪いピロティ形式の家は、神戸の震災で倒壊する例が多かったため、補強金物の追加が行われたのだと思うが、せっかくの蟻継など伝統工法を継承する大工さんには少し歯がゆい想いがあるのではないだろうか?

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